これやこの

ミーハー

『ポラリス』感想

とてもとてもとても今更がすぎる、のですが、やはり何かしらの形で感じたことを残しておきたいなと思い(今日がアンケートの締切らしいのでまだ行けると思いました)メモのかたまりです。

全てにおいてミーハーなので、間違っているところ、偏ったところが多々あると思います。

 

 

◎脚本・演出

とかっこをつけてみたいけれど、普通に全体の感想になります。

面白かった〜〜〜〜〜〜〜!!!!

セシルのエネミー疑惑、ナツキの失われた記憶、などなど、前作ではぼんやりとしたままの設定を上手く使いつつ広げつつも全体はしっかりとまとめられていて、優しいのと悲しいのとそのバランスかとても良くて、大好きです。

 

観る前は、もとは映画ということで、だからこそ可能なあの世界観をどう舞台化するのかと思ったり、またドラマCDなので、言葉だけから想像し勝手に補っている部分が多く、それに明確な姿かたちが与えられること、ある意味での正解を見せられることに緊張していました。

ですが、想像をはるかに超えるものをみさせていただきました!

あげればきりはないですが、特に、衣装、エネミー、機体と攻撃が印象に残っています。

👨‍🚀衣装

はじめてビジュアルが公開されたとき、正直、まじか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜と思いました。

宇宙服というかモビルスーツというかなんというかあまりにシュール。映画のように作り込まれた画面越しならぴったりだけれど、だって舞台……で、生身の人間がこれ……と、どぎまぎしましたし、舞台がはじまったらはじまったで、うぇ〜〜〜〜〜〜〜〜いと思ったんですけど、気がついたらめちゃくちゃかっこいいやん!  と夢中になっていました、という話。衣装もすごいし舞台ってすごいしスタイルはやばい。

 

🐙エネミー

タコさんやん🐙

というのが正直な第一印象でした。エネミーというあまりに安直な名前をつけられている敵なので、まあこれくらい分かりやすい方が(🐙)良いのかな(🐙🐙)、などと思いっきりなめきっていました(🐙🐙🐙)。

なんというか、本当に申し訳ないです。

とても良かった。泣きました。

 

🚀機体、攻撃

映像と肉体の演技が組み合わさって、そういうのを初めて観たのでとてもわくわくしました。舞台ってすごいな〜〜〜〜〜〜と思いました(👶)。

 

 

◎個々人の感想

🐤ナツキ・シノミヤ/山川宗一郎

先代の彼の話からはじめます。というのも、私の中では、四ノ宮那月という人物をうまく落としきれていないところがあって、掴みきれない不思議な魅力のある方と思っているからです。そんな那月が演じたナツキは、もちろん那月とよく似ているけれど、どこか違う役です。ナツキは、那月と同じように、まるで別の世界に生きているような(変な言い方ですが流してください)穏やかな話し方をするのに、その端にはどこか危うい鋭さが感じられます。

今回のナツキは(トキヤも)、前作に比べるととてもトゲトゲしていて、トキヤへの不信感(もはや敵対心)、自身への苛立ちが分かりやすく示されていました。

乙女ゲームの要素を無くしたこと、また舞台ならではの発声もそう感じた理由のひとつかもしれません。

ですが、そのように対立がはっきりとすることで、緊張感が高まり、よりシリアスな展開へと繋がっているのが良いなと思いました。

また、ナツキが記憶を取り戻した後、階段の所に腰掛ける姿がめちゃくちゃかっこよくて印象に残っています。まるで妖精さんみたいなビジュアルに、人間離れしたスタイルの良さ!

レビューでのファンサがえぐく、隣のおそらく那月担の方が何度も悲鳴をあげてらっしゃいました。 さすがです。

 

🤴🏽セシル/横井翔二郎

赤ちゃんすぎるし王子様すぎるし、可愛いからかっこいいまでの振り幅がすごすぎるしで、軽くしにました。

声に続き、舞台特有のオーバーな動きも理由かなと思いつつ。なんだか、前作のセシルよりも幼く見えました。初めのベイビー👶🏻ちゃまちゃま具合とエネミーに操られている時乗り移られている時のあの冷たい目とのギャップがおそろしいです。

あとは、レビューでのファンサがえぐかったのも印象に残ってます。自分の色のペンライトをふるファンの子は1人も見逃さないのはもちろんのこと、ほかの色を振っている子も隙あらば自分のファンにしてしまおう、というガッツを感じました。

でもそれはあまりにも必死という嫌味な感じではなく、なんというか、王子様というか王族というか、その権威と余裕すら感じてしまうというか。

そんなレビューで愛島セシルというアイドルの姿を垣間見たような気持ちがしました。でもそれは横井さんが演じるセシル・アイジマで、だからこその姿で。

皆様に思うけれど、あえて。横井さんがこの役を演じてくださって良かったと心から思いました。ぜひ他の演技もみたいです。

 

 

🕴トキヤ/松村龍之介

圧倒的、美。【完】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続けます。

🙆‍♂️前作では、トキヤは冷たいけれど、それは当然の厳しさと思いました。時代が時代だし、置かれている状況も状況。命がけの世界に自ら身を置き、戦うことを選んだというわけですから。まあでも、確かにすこし厳しすぎるかも……というのが、話が進むにつれて、ちょっと大丈夫かな……?  となっていきます。

今回ははじめから、大丈夫かな?? という感じ。はじめから全く余裕がなくて、ものすごく尖っていました。そうなるだけの理由は確かにあって、けれども、はじめからそんなに飛ばして大丈夫??? というくらい(に個人的には思いました。)

だからなんですけれど、ほかの3人の話に足を止めるトキヤの姿は、なんだか無性に泣けてしまいます。何も言葉は発しないし、表情も多くは語らないけれど、『ポラリス』を思い出すとき、まずいちばんに思い浮かぶほど、印象深いシーンです。

 

🙆‍♂️あとは、ラプラスがキスするあのシーン、さすがのトキヤもその衝撃にタブレットを落とすあのシーンです!

それだけでどっと笑いがおきるのですが、そのあともタブレットをふいたり傷ついていないかを確認する感じがとても可愛い! 笑いが起きるのは嬉しい!

🙆‍♂️それから、ナツキとの仲直りのシーン。ふふ…ふふふ、あはははは、みたいな(?)。文字に起こすとこわいですけど、ああいう無表情のキャラが笑い出すっていうのは、ありきたりに難しそうだけれど、とてもよかったです。

🙋‍♂️一ノ瀬トキヤが演じたという役を松村さんが演じることをまた観ることができ、とても嬉しく思います。『JOKER TRAP』では、一般人という好青年の役を(かわいい)演じられていましたが、そのときのあの豹変した冷たい声をきいて、冷たい役もみてみたいなあと思いました。そこで期待していたものとはすこし違いましたが、新しいトキヤ・イチノセをみることができて、とてもうれしかったです!

あとはやはり横顔。最の最に美しいその姿に世界が完結してしまう麗しさに、さすがに、ちょっとキャパオーバー、っていうか発光してました。すごい!

 

 

 

👥ヒロインのヒロくん(👨‍💼)

ヒロくん😡  ヒロくんに泣かされ、レビューでペンライトを振りつつもヒロくんの後任パーティーでこんなもの振っていていいのだろうか…………………とふと真顔になり、幕が閉じて客席が明るくなって、ヒロくん……と思って劇場を出て歩いていたら駅を間違えました。

作中、犠牲となった方は他にもいます。でも、ヒロくんだけ、ずっと引っかかったままなのです。単純に悲しいという気持ちだけじゃないもやもやは、ヒロくんは何者だったのかということ。

主人公3人とヒロくんのあいだには、同じグループでありつつも明確に引かれた線がありました。

その過去も現在の葛藤も詳しく描かれることはない、はじめからおわりまで、あくまで「普通の人」であったヒロくん。

設定上しかたのないことだけれど、ぽんと出てきたと思ったら良いところどりしやがって、というきもちと、勝手に連れてこられて、わけも分からないこともばかりの中で、それではまるで死ぬためにここに来たかのような展開じゃないか、まだヒロくんのことをよく知らないというのに! というきもち。

もやもやしすぎて、ヒロくん(👨‍💼)じゃなく、ヒロちゃん(👩‍💼)だったら? と想像してみることもありました。100人いれば100通りの思いがありますから、これはあくまで私個人のきもちです。

でも、優しい世界とどうにもできない悲しいことのバランスはとてもすきでした。

 

 

 

 

 

ここには名前をあげていないけれど、他の方々おひとりおひとりが、本当に本当に素敵でした!

この舞台のために、いったいどれだけの方が関わっているのでしょうか。想像をはるかに超える、本当に本当に多くの方々のおかげで、このようにまた新しく作品に出会えたのだなと思うと、時におそれおおい気持ちになります。

もう千秋楽を(とっくの昔に……)迎えていますけれども、この作品がたくさんの方のもとへ届くこと、またこの作品に携わる全ての方々のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。

ありがとうございました!